小児の食物アレルギーでは頻度が多い(患者さんの数が多い)食品です。
重症者の割合が比較的多く、しばしばアナフィラキシーを起こすため、乳児期に発症した場合は慎重な対応が必要です。
血液検査ではω(オメガ)ー5グリアジンという項目が診断や寛解(治ってきたかどうか)の判断に有効といわれています。
また、これまで普通に摂取できていても年齢が上がってから発症するタイプ(食物依存運動誘発アナフィラキシー)の患者さんもいます。
改善し安静時に充分な量を摂取可能でも、同様に食べて運動をすると症状が出てしまうタイプの患者さんもいます。(続発性の食物依存運動誘発アナフィラキシー)
小麦の除去を行うとたくさんの制限ができてしまうため、少し摂取できると確認するだけでもメリットがあります。当院では重症度に応じて経口負荷試験や食事指導を行っていますので、お困りでしたら一度ご相談を。
※近年、小麦アレルギーの重症者で『大麦アレルギー』(麦ごはんなどです)の合併が起きることが知られています。注意すべき点として、小麦はアレルゲン表示食品ですが大麦には表示義務がないため、知らないと症状誘発の恐れがあることです。